これまでの経緯(時系列)

(2015/2/25)事業者主催第一回住民説明会
 事業者からの計画説明
 ・今回たまたま地権者から売却の話があって計画を検討した。
 ・今回、土地を借入金で取得した為、規模の縮小は出来ない。
 ・定員161人の為、仕方なく屋上園庭を作るが、基本的には使いたくない。
 ・外遊びは極力させない、窓は午睡時間以外は締め切る、園庭での行事はしない。
 ・子供が少なくなったら高齢者施設にする。
 近隣住民からの意見
 ・屋上園庭を設置しない定員規模
 ・交通事故防止対策

(2015/3/25)事業者主催第二回住民説明会
 事業者から第一回説明会での質問に対する回答。
 ・161人という定員設定は、就学前の児童が増加しており、定員数は過大ではない。
 ・通園エリアは玉川田園調布、奥沢、東玉川を想定しているが実際はわからない。
 ・土地借入金返済があるので採算が合わない定員規模への削減不可、等々。

(2015/4/30)事業者主催第三回住民説明会
 ・交通安全対策について、事業者から世田谷区より斡旋された交通専門家の東工大鈴木助教博士に交通調査を依頼した旨報告があった。
 ・山口理事(理事長夫人)から現行計画について近隣の理解を得られないので、計画を辞めたいが、事業者自ら取り下げることも出来ないので、住民からの反対文書を求める旨の発言あり。

(2015/5/9)住環境協議会主催「意見交換会」開催
 事業者が一方的に計画取り止めで散会したことから、近隣住民の要望により住環境協議会主催で開催。

 世田谷区担当者、交通専門家・東工大鈴木助教博士にもご出席をお願いし、本件大規模計画に対する近隣住民の懸念を伝える機会を設けた。
 世田谷区担当者からは玉川地域全体の待機児童解消を前提とした、現行計画ありきでの説明がなされ、残念ながら近隣住民が現行大規模計画に対する懸念や意見が取り纏めに全く反映されず、現行計画の変更には至らなかった。

(2015/5/28)

 前述の通り、現行計画ありきでの説明しかなかったことから、4/30の事業者主催説明会での山口理事要請を受けて、事業者に現行計画に関する申し入れ書を提出し、6月中旬までの回答を求めた。
 ・道路事情から交通安全が確保出来ない現行大規模計画から、適正規模の計画への変更要望。 
 ・世田谷区内最大規模(第一種低層住居専用地域内初の大規模屋上園庭設置)が周辺住環境を毀損する。


(2015/8/3)

 5/28付事業者に対する現行計画変更の要望回答を催促。

 事業者から失念の謝罪の後、すぐに回答書を作成する旨返答があった。

(2015/8/7)

 事業者から『回答書』受理。
 ・通園時の道路混雑は通園時間帯がある程度分散する。
 ・事故防止の安全対策については、東工大鈴木助教博士の調査分析による安全対策の提言に基づき実行する。
 ・今後近隣住民と相談の上、交通安全対策との兼ね合いで定員規模の削減を検討する。

(2015/10/18)住環境協議会主催保育園建設計画検討会開催
 ・事業者から定員削減について、当初の161名から145〜150名へ検討する旨提案があったが、具体的な検討の場には至らなかった。
 ・事業者及び区会議員からの呼びかけにより、近隣住民以外の多数の幼児連れの方々、保育園建設を求める署名を集めている方が参加し、本保育園計画を前提とした交通安全対策等具体的な近隣対策の審議の予定が、保育園の是非等の意見交換で終始する。

(2015/12/6)建設計画検討会開催
 世田谷区提供データに基づいた『区内の第一種低層住居専用地域における保育園の敷地面積と定員の相関グラフ』を示し、当該計画の定員規模が極めてイレギュラーで、過大であることが確認された。本件敷地面積に対する整備平均値は76名程度となり、現行計画の半減規模が整備実績平均値。

 事業者からは、従前通り土地借入金返済のため、これ以上定員削減は難しいとの回答あり。

(2016/1/24)建設計画検討会開催
 東工大鈴木助教博士のナオミ保育園本園での交通調査結果報告。

 事業者からは、交通対策として通園バスを検討しているが可能性は未定との説明。

 事業者には建設計画の見直し、事業収支計画開示、近隣との通園協定締結を要望するも、事業者は(それらの進捗に関わらず)粛々と建設計画を進める旨の発言あり。

(2016/2/28)建設計画検討会開催
 ・計画の見直しは一切なく、事業収支計画の開示もなし。近隣との通園協定に関する説明も無し。突然、世田谷区から議題に無い建設工事に関する協定の説明があり、協議してきた課題事項の大半が未解決のまま、見切り発車で建築認可申請手続きを進める旨の発言あり。
 ・「東工大鈴木助教博士の交通調査報告に基づき、事業者と住民間で合意形成を築いた上、保育園整備計画をスタートしていく」という住環境協議会総会決議事項に則って、これまで事業者との協議に臨んでいたが、反故にされた結果となった。

(2016/4/17)住環境協議会主催検討会開催
 世田谷区から派遣された交通専門家である東京工業大学鈴木助教博士から交通調査報告に基づく提言が提出された。
 計画地周辺の細街路及び環八からの進入経路は事故リスクが高い場所であり、保育園整備にあたり計画地周辺区域の「自転車通行禁止」「自動車速度規制」との極めて厳しい内容の提言であった。

(2016/5/10)世田谷区玉川総合支所街づくり課からの提案受理
 交通専門家東工大鈴木助教博士の交通調査報告提言に基づき、区、住環境協議会、警察、専門家の枠組で協議会を設置する。事業者の理解と協力を前提として、通園時間帯の自転車走行禁止、自動車規制ゾーン30をローカルルールとして「まちづくり協定」に盛り込む方針の説明があった。

(2016/6/15)

 上記提案を受け、事業者に交通安全対策の理解と協力を求める、『事業者提案型の保育所整備計画に関する陳情』を議会に提出。

(2016/7/5)

 世田谷区福祉保健常任委員会にて『事業者提案型の保育所整備計画に関する陳情』を説明。
 ・待機児童解消のため保育園整備の必要性は認めたうえで通園者及び近隣住民の交通安全対策の協力を求めた。
 ・交通安全対策の必要性について議員から賛同が得られたが、世田谷区担当課長より、事業者が交通安全対策を前向きに検討している旨の説明があった。
 ・事業者の交通安全対策が必要としつつも、早期整備実現のため、不採択となった。

(2016/7/19)
 交通安全対策提案及び工事協定締結をしなまま、建設工事着工が強行された。細街路への10トン大型搬入車両の通行違反発生。